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ピークパフォーマンスの向上 = ストレス×回復??

更新日:2020年9月23日



コーチをされている多くの方々は、選手が最高の状態で試合を迎えることができるよう努力されていると思います。


そのために、


トレーニングの計画に多くの時間を使い、日々調整されているのではないでしょうか?

選手のパフォーマンスを少しでも高めてあげたい!!


といつも考えていらっしゃると思います。


ところで、皆様に少し考えて頂きたいことがあります。


多くの選手のコンディション面はいかがですか?


次のトレーニングや試合に向け、


・十分なパフォーマンスが発揮できる状態になっていますでしょうか?

・練習での疲労を回復し、体力が向上していくような過ごし方が出来ているでしょうか?

今回は、その部分について考えていきます。




『トレーニングの方程式』

まず始めに「トレーニングの方程式」を使って考えます。

この方程式では、選手のパフォーマンスの向上を、【「ストレス」と「回復」】という要素に分けて考えています。


ピークパフォーマンスの向上 = ストレス×回復

ストレスとは...

【トレーニングやウエイトトレーニングなどの直接的な負荷に加えて、日常生活で選手が感じるストレス】も指しています。

回復とは...

【そういったストレスから離れ、リラックス出来ている時間】のことを指します。


選手のパフォーマンスを考えるとき、選手たちのトレーニングを通じた成長と、回復による負荷への適応が、しっかりと行われているかを見ることが重要になります。


十分な回復が行われずに、トレーニングばかり取り組んでいるとプレー時に、持っている能力を最大限発揮できなくなることに加えて、怪我をしたり、病気にかかったりするリスクが、増加してしまいます。

場合によっては、【オーバートレーニング症候群】を発症する可能性があります。




『選手のパフォーマンスを調査する』

ピークパフォーマンスの向上を測るために、どんな心がけが必要になるでしょうか。


ここからは、【選手たちにかかるストレスに焦点】を絞って考えていきたいと思います。


選手たちのコンディションを高い状態で維持し、パフォーマンスを向上させていくために、まず大事になるのはストレスを考慮したトレーニングを組んでいくことです。


この段階では、私たちが取り扱っている、SPTなどのGPSデバイスを使うことで、実際のトレーニングで選手にかかる負荷を計測し、ストレスを管理、次の練習に活かすことが可能になります。


もう一方で、トレーニング中の負荷だけでなく、怪我や病気のリスクとなる行動や、パフォーマンス低下の原因になる行動に注意を向けることも大事になります。

GPSでは計測できないトレーニングでの負荷や日常生活で受けるストレスに目を向けていくのです。


では、そういったストレスには、どのように対処すれば良いのでしょうか?


『調査の方法』

選手のストレス状態を知るための例...

・ジャンプテスト ・心拍数の変動または回復

などのたくさんの方法があります。

ただこれらを実施するには、時間と費用が必要で全てのチームが導入するには難しい部分もあります。


一方で、シンプルなアンケートを用いる方法もあります。

健康管理に関心の強い多くのチームは、この方法を取り入れています。この方法では、現在の健康状態やトレーニングに対する準備に関して、選手に簡単なアンケートを行います。


アンケートでは...

・睡眠状況 ・疲労感 ・エネルギーレベル ・ストレス ・気分 ・筋肉痛の有無

などについて質問します。

回答法の例...


【1 =ひどい睡眠〜5 =優れた睡眠】のように5段階の中で選択してもらう形です。


実施頻度は、


週に2回、多くとも4回程度に留めるのが良いでしょう。


あまり高頻度で行うと、選手たちはアンケートに慣れを感じ、テキトウに回答してしまうからです。


選手により、真剣にアンケートに取り組んでもらうためにも、頻度への配慮は必要になってくると考えています。


集計する方法も、様々な選択肢があります。


紙へ手書きで記入してもらう方法の他にも、【グーグルフォームのようなWebサービスのアンケート機能】を活用したり【スポーツに特化したアプリ】を使ったりすることも良いでしょう。


こういった形で、アンケートを集計していくと【選手たちの健康状態】や【その変化を比較】出来るようになり、より効果的な取り組みになっていくでしょう。


『さいごに...』

いかがでしたでしょうか?


今回は、パフォーマンスを【ストレスと回復】という2つの要素に分け、

ストレスの部分をコントロールする方法を考えてみました。


ところで、もしかしたら皆様の中には


【回復】のために出来ることはなんだろう?

と疑問に持たれた方もいるかもしれません。


それについて、少しだけお話をして終わりにしたいと思います。


回復の土台になるものは何かを理解しておく必要があります。


それは...


「十分な栄養」と「睡眠」です。


これらのトピックは非常に奥が深く、この投稿内に収めることができません。興味を持たれた方は、栄養や睡眠に関する情報をぜひご自身でチェックしてみてください


そして、それらと同時に選手にかかるストレスを観察し、それを調整していくことも覚えて頂きたいと思います!


少しでも皆様のお役に立てる情報が発信できていれば嬉しいです!

今回も、最後までお読み頂き誠にありがとうございました。




『筆者 Daisuke Matsuuraについて


関西大学大学院卒。オーストラリア、ニュージーランドでラグビーコーチング、分析等を学び、現在はニュージーランドと日本でラグビーコーチ/アナリストとして活動中。コーチとして、ラグビーワールドカップの優勝を目指している。今後は、ヨーロッパやアルゼンチンへ活動を拡げようと計画中。言葉、映像、環境を操り、人との繋がりを大切にして、選手のパフォーマンス向上とチームの勝利を目指しています。

SNSにて、最先端のラグビーコーチ、アナリストとしての活動内容を日々投稿中!!

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