• Daisuke Matsuura

重要な試合では○○が2倍に…!データで明らかになった違いとは?



本日は、オーストラリアン・フットボールで発見された“あるデータ”について紹介していきます。

その“あるデータ”とは・・・・

「決勝戦のような重要な試合と、その他の試合では、選手のパフォーマンスが異なる」

というものです。

オーストラリアン・ラグビーの特徴から、実際に明らかになったパフォーマンス差の特徴など、少しずつひも解いていきましょう!

それでは、お楽しみください♫

オーストラリアン・フットボールはどんな競技?』

オーストラリアン・フットボールとは、オーストラリアで最も人気のあるスポーツの1つで、1チーム18人の2チーム間で行われるスポーツです。

ラグビーやサッカーのように、断続的な動きの変化が求められるスポーツであり、選手たちには試合中に何度も加速や減速をすることが求められます。また、コンタクトが激しいスポーツでもあり、選手たちには、優れた持久力、パワー、スピード、敏捷性などが求められる激しいスポーツなのです。


『長期的なシーズンと準備期間。シーズン中の重要な考え方』

オーストラリアン・フットボールは激しいスポーツでありながら、そのシーズンは長期間におよびます。3月にシーズンが始まり、9月末まで行われます。

長い間戦い続ける必要があることから、選手たちは、パワー、スピード、持久力などをシーズン通して、維持・向上させていかなければなりません。

オーストラリアン・フットボールの選手は、シーズンが始まるかなり前から、激しいトレーニングを積み始めることが一般的です。プレシーズンの長期的なトレーニングによって、選手の身体を作り上げ、シーズン開始前には準備が完了している状態を作るのです。

そのため、コーチングチームにとっては【選手の身体を作り上げる】ことの他にも、プレシーズンで作り上げた身体・コンディションを、どのようにして長期間に渡って維持し、シーズン終盤の重要な試合に向けて最高の状態を保ち続けるか、ということも非常に重要な問題になってきます。

『プレシーズンの準備だけでは、重要な試合は戦えない。』

では、そんな長期間のシーズンにおいて、最初に準備したコンディションを維持しておけば問題ないのでしょうか?

それだけでは、十分ではありません。

シーズン中の通常の試合よりも、決勝戦などの重要な試合では、非常に強いプレッシャーを受けます。高まったメンタル面と、激しい競争から、通常よりも高いパフォーマンスを発揮することが選手に要求されます。

このことは、多くの人が持っているイメージと近いものがあると思います。

そんなパフォーマンスの違いに関するイメージが、データ的にも明らかになってきました。

SPTを使用して記録された【シーズン中の試合の活動データ】と【重要な試合(決勝戦)の活動データ】を比較すると、そこには大きな違いがあったのです。

『スプリント回数が2倍に...明らかになってきたパフォーマンスの差』

SPTで計測したパフォーマンスデータを活用すると、通常の試合と比較して、重要な試合では、

・総走行距離

・ハイスピードランニングの距離

・スプリント回数

などの項目で増加が見られました。その中でも時に顕著だったのが、スプリント回数。決勝戦では、その数が約2倍になっていたのです。

スプリント回数の大幅な増加は、単純な【総走行距離の増加】【ハイスピードランニングの増加】ということだけではなく【激しい加速・減速を何度も行わなければいけなかった】という激しい試合内容をも意味しているのではないでしょうか。

さらに【1回のスプリントを行った後に次のスプリントを行うまで】の平均時間は、19秒未満だったこともわかりました。つまりは、決勝戦などの重要な試合では、少なくとも20秒に1回は急激なスプリントを要求され。激しいスピードの変化をする能力が求められていたのです。

データから、チームが学んだこと』

このデータから、多くのコーチングチームは、具体的な対策を考え始めました。

決勝戦に向けて、その数週間前から、【選手たちが求められる総走行距離】と【高強度な運動の回数や頻度】が増えるようにトレーニングを調整するようになったそうです。

感覚的な理解が、データによってその重要性に裏付けがされたとのことです。

参考元: Aughey RJ. Work Rate in Australian Football. Int J Sports Physiol Perform. 2011;6:367–379.


『さいごに...』


いかがでしたか?

本日は、【決勝戦とその他試合の、選手のパフォーマンスの違い】についての記事でした。重要な試合では、プレッシャーが重くのしかかり、また試合に賭けた強い想いなどから、パフォーマンスに変化が起きます。直観的に知っていた方も多くいるかもしれません。

ただそれが、実際の数値データとして可視化されると、感覚が腑に落ちて、とても納得感がありますね。選手にも、より説得力のある説明ができるのではないでしょうか?

本日もお読み頂きありがとうございました。 『筆者 Daisuke Matsuuraについて

関西大学大学院卒。オーストラリア、ニュージーランドでラグビーコーチング、分析等を学び、現在はニュージーランドと日本でラグビーコーチ/アナリストとして活動中。コーチとして、ラグビーワールドカップの優勝を目指している。今後は、ヨーロッパやアルゼンチンへ活動を拡げようと計画中。言葉、映像、環境を操り、人との繋がりを大切にして、選手のパフォーマンス向上とチームの勝利を目指しています。

SNSにて、最先端のラグビーコーチ、アナリストとしての活動内容を日々投稿中!!

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