• Daisuke Matsuura

選手へかかる負担を簡単に計測する方法!!RPEの使用法

最終更新: 9月23日



本日は、RPE (自覚的運動強度)についてお話します。

RPEは、スポーツに限らず、健康業界でも広く使用されています。


RPEとはなんでしょうか?

そして、RPEはスポーツ選手に、何をもたらしてくれるのでしょうか?

RPE (自覚的運動強度)は選手が主観的にトレーニング内容を評価し、その負荷を計測するためのツールです。


実施したトレーニングの強度と、フィットネスレベルの変化を測定できる、優れた方法だと考えています。 そこで得られた結果は、トレーニングを計画・調整する際や、チームが目指す体力水準を設定するときに役立てることができます。


RPE(自覚的運動強度)の実施方法RPEを実施するのは簡単です。


トレーニングや試合の実施後に、選手たちがそこで感じた強度を1~10点の間で採点してもらいます。


選手たちが主観的に感じた負荷を、数値にしてもらうのです。


選手の体感した負荷を知ることで、コーチはセッションの負荷設定を見直す際や、トレーニングの組み合わせを調整するために、活用することができるでしょう。


試合で選手が感じるRPEを知っておくことにより、普段のトレーニングを試合の強度に近いものにしたり技術や戦術の習得に焦点を当てるために、あえてRPEを低く設定したりすることができます。


また、RPEスコアを考える際はトレーニングの継続時間を考慮に入れることも有効です。トレーニング自体の負荷と、その実施時間をかけ合わせることで、よりチーム実情に近いRPEスコアを測ることができます。


※今回紹介している、RPEは1〜10点でトレーニング負荷を評価していますが、6〜20点でトレーニング負荷を評価する、ボルグスケールという方法もあります。


皆様のお好みに合わせて、実施・継続しやすい方法を採用されると良いと思います。

point!! RPEで、選手のトレーニング負荷を測れる!



『RPE (自覚的運動強度)を計測する際の注意点』

より正確なRPEを出すためには、注意が必要な点があります。


1つ目は、

「トレーニング直後にRPEを実施する必要がある」

時間が空いてしまうと、その時感じた主観的な印象が変化してしまうからです。


また、トレーニング最後に行ったドリルだけでなく、セッション全体について考えることも大切になります。


2つ目は、

「他人の主観に影響を受けないようにすること」

具体的には、トレーニング終了後、選手同士が話ながら、練習の内容について確認し合うことがあります。しかし、RPEでは、他のチームメイトがトレーニングをどう評価しているかは重要ではありません。


他の誰かの影響を受けずに、自身の主観に基づいてトレーニングを評価することが大切です。


それが、現時点での自分のレベルを知ることにもつながっていきます。他のチームメイトからの影響を小さくするために、上記のような得点スケールを選手に提示するのも、1つの良い方法です。




これによって、選手たちは自分たちの主観を、より一貫した基準で判定にすることが可能になるでしょう。


Point! RPEは、1人で行える環境を作ろう!!!!



RPEとパフォーマンス選手が発揮するパフォーマンスには、多数の要因が関係しています。制御できないものも多いですが、一部の要因であれば、こちらから測定し、コントロールができるものもあります。


そういった意味で、選手が感じるトレーニングの負荷と、彼らのフィットネスレベルへの理解は、コントロールしうるパフォーマンスへの影響要因として、非常に重要になります。RPEはその2つを理解し、トレーニングの調整に役立てるために、簡単に導入できるツールです。


この方法を利用し、身体に強い負荷がかかる高強度のトレーニングと負荷の低い技術戦術トレーニングをバランス良く取り入れる。


そして選手の主観的なフィットネスレベルを考慮して、トレーニングを実施していくことが重要なのではないでしょうか


Point!! トレーニング負荷をバランス良く考えよう!!



『RPEの活用例「把握」と「比較」』


RPEを使用してトレーニング内容を評価し、総合的な負荷を観察する方法をご紹介します




『①トレーニング負荷を把握する』

最も簡単な方法は、まず実際にRPEを実施して、トレーニング全体にRPEスコアつけることです。この方法ではトレーニングと週末の試合を含む、1週間単位での合計RPEを測定できると便利です。




『②トレーニングを比較する』

①によって、トレーニングの強度を大まかに把握したら、そこで計測したRPEスコアをもとにトレーニングを計画し、さらに、トレーニング後の選手のRPEスコアと比較してみましょう。


計画されたRPEがトレーニング後のRPEと近い場合は、そのトレーニングセッションの目標は達成されたといえると思います。また、もし計画したRPEが実際のRPEと大きく異なった場合は、なぜ大きな差が生まれたのかを検討することで、次のセッションをより良く調整するための重要な材料になるでしょう。


以下のグラフのように、トレーニング計画時と実施後のRPEをビジュアル化し、継続的に比較していくことも、チームのトレーニングを振り返る方法として良いのではないでしょうか?




Point!! トレーニング負荷を把握し、比較し、負荷をビジュアル化しよう!!




『怪我からの復帰にRPEを活用する』


RPEは、オフシーズンのトレーニング開始段階や、怪我をした選手の復帰までの経過を見ていく際にも有効です。


怪我をした選手の復帰前のトレーニングにおいては、選手自身が出来る思う強度よりも、少し低めの負荷になるように週の合計RPEを設定して、トレーニングを行うのがオススメです。


たとえば、RPEが4または5のキツくないトレーニングを、実施時間も短めに設定して行う、という形です。


怪我明けの選手にとっては、負荷レベル4~5のトレーニングが、最初は負荷レベル6~8に感じるかもしれません。


ですが、トレーニングを行っていくことで、主観的な負荷がどんどん下がっていくでしょう。


それを通じて、選手が自らのコンディションや、負傷部位に自身を感じ始めたら、徐々に強度の高いトレーニングへ移行していくようにします。




Point!! 怪我の復帰明けの選手のパフォーマンス調整にRPE!!




『さいごに...』


いかがでしたでしょうか?

GPSによる、客観データとの併用選手の主観的なデータを提供してくれるRPEに加えて、SPT2 GPSユニットで計測した客観的なデータを活用することは、週ごとの負荷やパフォーマンスを簡単でかつ、効果的に計測・管理する有効な方法です。


それら2つを必要に応じて組み合わせることで、より深くチームのパフォーマンスを理解することが出来るでしょう。


そこで得られた理解やデータは、トレーニングの計画や体力水準の目標設定の際に、1つの視点を与えてくれるのではないでしょうか。


皆様が目標とする大会で、チーム全員が最高のパフォーマンスを発揮するために、少しでもお役に立てる内容になっていれば、嬉しく思います!


最後までお読み頂きありがとうございました!




『筆者 Daisuke Matsuuraについて


関西大学大学院卒。オーストラリア、ニュージーランドでラグビーコーチング、分析等を学び、現在はニュージーランドと日本でラグビーコーチ/アナリストとして活動中。コーチとして、ラグビーワールドカップの優勝を目指している。今後は、ヨーロッパやアルゼンチンへ活動を拡げようと計画中。言葉、映像、環境を操り、人との繋がりを大切にして、選手のパフォーマンス向上とチームの勝利を目指しています。

SNSにて、最先端のラグビーコーチ、アナリストとしての活動内容を日々投稿中!!

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